この記事を読むとわかること
✅ SafeEntryのおさらい
✅ 状況に応じたエントリー方法の使い分け
✅ トークンが必要になるケース
✅ 次回はトークンの受け取り方
▼みんな知ってる「SafeEntry」
ショッピングセンター、飲食店、集会所、美術館、ヘアサロンなど、シンガポール内のあらゆる施設に入る時に、必ず行わなければならないのが「SafeEntry」。
昨年5月からシンガポール内のあらゆる施設に導入され、現在シンガポールに住んでいて知らない人はいない程、この国の新型コロナウィルス感染対策の代表的な一つとなっています。
写真:https://www.gov.sg/
「いや、初めて聞くよ」と言う方に少しご説明すると、この「SafeEntry」というのは、シンガポールに住む各個人がいつ、どの施設を訪れたかを記録する「入退場記録システム」のことです。あらゆる施設への入館の際に、訪問者が入り口にて「チェックイン」という作業をすることで、その訪問データが記録されます。そのデータがどんな役割を果たすかというと、とある誰かが新型コロナに感染したことが判明した際に、その感染者の訪問データを辿り、特定の期間内において同じ時間、同じ場所に居合わせた人たちを即座に特定することが可能になります。そしてその人たちに対して健康状態の自主確認やPCR検査を促すことができるのです。つまり早い段階で濃厚接触者を特定するということと、施設側としても早期に衛生管理などの対策が打てるという側面もあるということで、発見した感染者の影響を即座に食い止め、コミュニティ内での感染拡大を最小限に抑えるための重要な役割を果たしているのです。
なおこれにより、濃厚接触者の追跡に要する平均時間が4日から1.5日以下に短縮(※1)することができているそうです。
しかしこの「SafeEntry」。施設の入り口に情報掲出がされていて毎日のように目にしますが、実際は他のお客さんの入店の流れに逆らわぬようにエントリー作業をしなければならないので、落ち着いてエントリー方法を調べる機会はなかなか無かったのではないでしょうか。
ということで今回の記事では、今更ながら私が「SafeEntry」について調べてみた情報をまとめてお伝えしたいと思います!「もうそんなことは知ってるよ」というご感想をお持ちの方、どうかお許しください。
▼必要なデバイスは2種類、エントリーの方法は3通り
ご存知かもしれませんが、「SafeEntry」に必要なデバイスは2種類あります。
1つ目は、接触追跡アプリ「TraceTogether」。
これは日頃お使いのスマートフォンに無料アプリをダウンロードしてすることで利用できます。
2つ目は、携帯型の接触追跡トークン。
指定の会場において誰でも無償で入手可能です。
写真:https://www.gov.sg/
そのデバイスを使いつつ、エントリーの方法は3通りあります。
(1)アプリ「Trace Together」を使って会場のQRコードを読み取る
(2)トークンに貼られているQRコードを、会場スタッフが読み取れるように提示する
(3)アプリもしくはトークンを会場デバイス「SafeEntry Gatewey」にかざす
みなさんは普段どの方法でエントリーしていますか?
▼どのデバイス、どの方法を利用してる?実際どれが便利?
おそらく、スマホアプリでのエントリーが最も多いのではないか推察します。
在シンガポール日本大使館の4月27日時点の情報によれば、90%以上の人々が TT アプリをダウンロード(※1)しているということです。
毎日携帯するスマホにアプリをダウンロードして、個人情報を登録しておくだけなので極めて簡単、手軽ですもんね。
実際に私が見ている限りで一番使われているエントリー方法としては、スマホを使った(1)の方法、つまりQRコードを読み取ってエントリーしている人が最も多い印象ですね。
一方、「いつもトークンで入館してます!」という人は私の周りではあまり見かけませんが、どんな人に便利なのでしょう。
私の見る限りでは、デリバリーフードのドライバーなど、頻繁に出入りするような人はトークンを使っているイメージです。入館時に首からぶら下げたトークンを会場デバイス「SafeEntry Gatewey」にかざし、「ピッ」と鳴らした上で、颯爽と注文された商品を回収しに行く様子をよく見かけます。できるだけ多くの注文を捌きたい彼らとしては、チェックイン時に毎回スマホのアプリを起動させてQRコードを読み込んで…といった作業は省略して効率上げたいといった理由でしょうか。
▼意外と知らない?スマホでもタッチアンドゴーでエントリーできる
かくいう私も、これまで(1)のエントリー方法のみを利用していました。
施設入り口でスマホアプリを立ち上げて、入り口に掲示されているQRコードを読み取った上で、エントリー画面を係員に見せて入場します。
しかしその一連の動作がスムーズにできれば良いのですが、手荷物で両手が塞がっている際に少し手間取ってしまったり、WIFI環境が干渉してスムーズにQRコードが読み込めずに焦ることも時々あります。前述のデリバリーフードのドライバーのように、QRコードの読み取り作業をスキップして、デバイスをリーダーにかざすだけでサッと入館できたら、手軽だし手間取らない良いなあとどこかで思っていました。
そんな中、本記事のテーマである「SafeEntry」について調べてみて、恥ずかしながら初めて知ったことが(汗)。
なんと実はそれができるのはトークンだけではないのです!
スマホアプリでもそれに近いことができるのです!
方法は簡単。
BluetoothをONにした状態で、スマホアプリを起動し、会場デバイス「SafeEntry Gatewey」にかざすだけ!デバイスを認識すると会場デバイスから「ピッ」と音がし、スタッフの方が「OK」とサインを出してくれます。
それだけです。非接触なので何かに触れる心配もありません。
この方法であれば、アプリを立ち上げる必要はあるものの、
アプリでQRコードを読むために立ち止まったりする必要がない。
これは良い発見でした。意外と知られてないのではないでしょうか。
しかしながら、QRコードの読み込みによるエントリー(1)の方法を取らざるを得ないケースもあります。
スマホとトークンのどちらのデバイスも持っていない小さなお子さんがいるご家庭においては、その保護者があらかじめ子どもたちの情報をアプリの登録しておき、お子さんと一緒に施設に入館する際に、家族分も合わせてエントリーする必要がありそうです。
いずれにしても、その状況に応じてエントリーの方法も選べるのは便利ですよね。
▼小さな子どもも単独でSafeEntryが必要な場合も
加えて、上述した方法で保護者のアプリで子どもをまとめてエントリーしようとして断られるケースも想定しておいた方がよいのかもしれません。
SafeEntryのサイトによると、「7歳未満の子供は「Trace Together」を使用する必要はなく、「SafeEntry」のチェックインを行う必要もない。しかしながら「SafeEntry」を実施している会場は7歳未満の子供に対してチェックインを要求する権利がある」(※2)とあります。
つまりエントリーデバイスを持たない程の小さなお子さんであっても、場所によってはお子さん単独でのSafeEntryを求められる施設もあるということのようです。
また今後、もしかすると幼稚園をはじめとする小さな子どもが多い施設において、子ども単独でのSafeEntryが必要になる時がくるかもしれませんね。
ということで、先日、子供用のトークンとついでに家族全員分のトークンを貰いに行ってきました。
次回の後編では、トークンの入手方法についてご紹介します。
参考)
※1 在シンガポール日本大使館、新型コロナウイルスの発生に関する注意喚起(その43) 令和3年4月27日(PDF)
※2 SafeEntry(公式サイト)
=============
Information
告知をさせていただきます。
シンガポールでの主夫生活の様子や気付いたこと等を、音声にしてポッドキャストで定期的に配信しています。もともと告知も一切なく続けてきたのですが、かなり量が溜まってきたので、もっといろんな方に聞いていただきたいと思いお知らせさせていただきました。
日常のたわいもない話ですが、よろしければお時間のある時に覗いてみていただけると嬉しいです。
ポッドキャスト「ザッツ!シンガポール・ノーマル」はこちら