もうすぐシンガポールでは旧正月を迎え、日本人学校は春休みの季節ですね。また、年度の切り替えを控え本帰国を予定しているご家庭にとっては、この時期は特別な思い出を作る絶好の機会です。
そんな連休や本帰国前の家族旅行にぴったりな、シンガポールから気軽に行ける海外旅行先を厳選しました。移動の負担が少なく、小さなお子さまと一緒でも安心して楽しめる行き先をぜひチェックしてみてください。
【マレーシア】シンガポールのすぐ隣!日帰りや一泊二日で気軽に楽しむ旅
シンガポールからなら余裕の日帰りもできるマレーシア。連休や春休みの子ども連れの小旅行にはぴったり。また、日本に帰ると片道7時間の旅になってしまうので、シンガポールにいる間に目一杯満喫しておきたいですね。
クアラルンプール
シンガポールと同じように、イギリス統治時代の面影を残す歴史的建造物と近代建築が混在するクアラルンプール(KL)には、有名なペトロナスツインタワー、繁華街ブキ・ビンタン、アロー通りの屋台街など多国籍な文化とグルメが楽しめます。
KL近郊の街、プトラジャヤにある美しいピンク色のプトラモスクもおすすめ。
◎KLへは、便利な旅をしたいなら飛行機がおすすめ。車や高速バスなら片道8時間ほどかかりますが、陸路でマレーシアに旅をする機会もシンガポールならではかもしれません。
デサルコースト
マレーシアの東海岸にあるリゾート地で5つ星ホテルもたくさんあり、絶景のゴルフ場でも有名です。ゴルフコースのラウンドが組み込まれているパッケージや、シンガポールではなかなか体験できない農場の見学ツアー、広いビーチなど自然と触れ合う旅ができます。
◎シンガポールからは車、フェリー、バスで行けます。フェリーなら1時間半ほど、車でも2時間あれば行けるので、日帰りも可。
マンゴスティン倶楽部オフィシャルブロガー・眞方富美子さんのデサルコースト旅行記もチェックしてみてくださいね。
ペナン島
マレーシア有数のリゾート地として人気のペナン島。かつて東西貿易の中継地として栄え、「東洋の真珠」と呼ばれました。ポルトガル・イギリス・中国・マレー・インドの文化が融合した美しい街・ジョージタウンが有名です。
◎シンガポールからなら、飛行機で1時間半ほどいけてアクセス抜群。LCCも就航しています。
マラッカ
600年以上の歴史を持つマレーシア最古の古都。街全体が世界遺産になっていて、プラナカンの歴史と文化が体験できます。キリスト教の教会や中国の寺院、ポルトガルが建造した要塞の跡などの歴史的建造物やマラッカの街並みを一望できるマラッカタワーなど最新のアトラクションも楽しめます。
◎高速バスで行くのが一般的で、ラベンダー、ブギス、パヤレバなどから出ています。約6時間かかりますが、サービスエリアでのトイレ休憩もありイミグレもそれほど混雑しないので、意外とストレスフリーな旅ができますよ。
◎飛行機も便数は少ないですが、運行しています。飛行機なら1時間前後で到着できるので、子ども連れの場合は飛行機の方が楽かも。
ジョホールバル
シンガポールから最も気軽にアクセスできる外国の地域の一つで、隣の市に出かけるくらいの感覚で行けてしまいます。イオンモールがあるのでシンガポールから買い物に行く人も多いですね。
スルタン・アブ・バカール・モスクやスルタン・イブラヒム・ビルディングなど美しい歴史的建造物のほか、レゴランド・マレーシアやプレミアムアウトレットなど子どもも楽しいスポットがたくさん。
◎シンガポールからは複数の直通バスが出ていて、1時間ほどで到着します。タクシーなら車に乗ったままで出入国審査を受けられますよ。ウッドランズからShuttle Tebrauという直通の電車もあり、チケットは早めに買わないと売り切れてしまいます。
イポー/キャメロンハイランド
クアラルンプールから約200km北にある避暑地として有名な高原リゾート、キャメロンハイランド。シンガポールでよく見かける紅茶「BOH」はキャメロンハイランドで作られています。茶畑や紅茶の加工工程を見学したり、イチゴ狩りもできますよ。100種類以上の蝶が放し飼いされているバタフライファームやテーマパーク「ロストワールド オブ タンブン」など大人から子どもまで楽しめます。
◎シンガポールからは飛行機でイポーまで1時間半ほど、そしてイポーからタクシーで1時間ほどです。イポーで一泊、キャメロンハイランドで一泊が定番のコース。
【インドネシア】シンガポールからフェリーでも行ける人気の旅行先
シンガポールのもう一つのお隣、インドネシア。マレーシアと違って陸続きではありませんが、フェリーや飛行機で簡単に行くことができます。
ビンタン島
シンガポール人の手軽なリゾート地として人気のビンタン島。5つ星ホテルもあり、美しい天然のビーチやゴルフ場などでのんびり過ごせます。
◎シンガポールからはタナメラからフェリーで1時間ほど。フェリーターミナルには各ホテルのシャトルバスが迎えに来てくれるので、小さい子ども連れでも安心です。
バタム島
シンガポールからわずか20kmしか離れていないバタム島は、日帰りでも余裕で楽しめます。「名古屋市」に由来のある名前のNAGOYA地区にはショッピングモールや飲食店、ホテルなどが集まっています。日本食レストランもありますよ。
モスクや仏教寺院などがあり、ビンタン島よりリゾート感は少し薄めですが、シンガポールとはまた違った雰囲気があり非日常が楽しめます。
◎ハーバーフロント、タナメラからフェリーで1時間弱。特にハーバーフロントからは10~20分に1本のフェリーが出航しているので、イミグレをのぞけばバスに乗るような感覚で行けてしまいます。
ジョグジャカルタ
ジャワ島にあるインドネシアの古都。ボロブドゥール遺跡、プランバナン遺跡、サンギラン初期人類遺跡など世界遺産がたくさんあり、スピリチュアルな雰囲気が漂っている文化の中心地です。
◎シンガポールからは飛行機でアジスチプト空港まで約2時間。ボロブドゥール遺跡は市内から1時間ほど離れています。
【タイ】シンガポール発!家族で楽しむ東南アジアの魅力
東南アジア旅行で人気のタイへもシンガポールからなら気軽に行けてしまいます。ショッピングからリゾート、グルメなどさまざまな楽しみ方ができます。
バンコク
ナイトマーケットやサイアムパラゴン、MBKセンターなどでのショッピングやワット プラ ケオ、ワット アルンなどの仏教寺院、カオサン通りのグルメ巡りなど、首都らしく多彩な楽しみ方ができます。
◎シンガポールからは飛行機の直行便で約2時間半。大人なら弾丸でも十分楽しめます。
プーケット
タイ随一のリゾート地で、シンガポールからならバンコクよりも短距離です。5つ星ホテルからバンガローまで、宿泊施設のバラエティも豊富。シノ・ポルトガル様式の街並みと天然の美しいビーチが有名で、エメラルドグリーンの海は「アンダマン湾の真珠」とも呼ばれています。新鮮なシーフード料理がおすすめ。
◎シンガポールから直行便が出ており、飛行機で2時間弱。バンコクよりも近いです。
サムイ島
タイで三番目に大きな島。ビッグブッダやナムアン滝、アン・トン海洋国立公園など見どころがいっぱいです。シーフード料理やタイのストリートフードも楽しめ、ビーチサイドのレストランでの食事が定番のコースになっています。
◎シンガポールから直行便で約2時間半。空港からはタクシーやミニバスが出ています。
チェンマイ
タイ第二の都市で古い歴史もあるチェンマイ。バンコクより700km以上北にあるので、乾季なら平均気温が26℃前後と過ごしやすいエリアです。ワット プラタート ドイステープ、ワット シースパンなど歴史のある寺院がたくさんあり、またナイトバザールでのショッピングも楽しめます。
◎シンガポールから直行便あり。約3時間で行けますが、運賃は時期によっては往復$1000近くになることも。
【ベトナム】シンガポール発!歴史とグルメを楽しむ家族旅行
同じ東南アジアでもシンガポールやマレーシアとはまた違った雰囲気を持つベトナム。最近では物価の安さなどから日本からのベトナム旅行が人気ですが、シンガポールからならもっと簡単に行けます。
ハノイ
ベトナムの首都であり、豊かな歴史と文化を持つ都市。市の中心部にはタンロン遺跡やハノイ大教会などの歴史的建造物があり、また、ベトナム戦争を記憶する博物館や施設などもあります。少し足をのばせば、ハロン湾、チャンアン渓谷などの世界遺産、ホアルー遺跡、陶器で有名なバッチャン村など見どころがたくさん。
◎シンガポールからは直行便で約3時間30分。ハノイは北部にあるためシンガポールより暑さが穏やか。冬季に山岳地帯に行く場合には冬服が必要です。
ダナン
ベトナムの第3の商業都市。ダナンといえば、ビーチリゾートで、ミーケービーチには近辺にシーフードレストランが並び、リゾート気分で一日過ごせます。ダナンのシンボル・ドラゴンブリッジやダナン大聖堂、ミーソン遺跡、世界遺産に登録されているホイアン旧市街の観光もおすすめ。
◎シンガポールから直行便で3時間弱。熱帯モンスーン気候ですが、2月は水温が低く海で泳げない場合も。2月や3月はホテルでのスパやカフェ、史跡巡りなどがおすすめかも。
ホーチミン
古くから商業都市として栄えているホーチミンは、ベトナム経済の中心地として首都ハノイよりも発展している街です。かつては「東洋のパリ」と呼ばれており、19世紀にすべてフランスから輸入した資材で建設されたサイゴン大教会や中央郵便局など美しい建造物が残っています。ベンタイン市場やドンコイエリアでショッピング、メコン川クルーズなど楽しみがいっぱい。
◎シンガポールから直行便で約2時間。南部の都市のため、シンガポールと同じような気候。旧正月や春休みは乾季にあたるので、豪雨の心配がなく旅が楽しめます。
【フィリピン】シンガポールから3時間で行ける美しいビーチリゾート
フィリピンも、シンガポールから行くとフライト時間が短く航空券代もかなり安くなるので、国内旅行感覚で行ける海外です。
マニラ
世界遺産に登録されているスペイン統治時代の要塞跡・イントラムロスやマニラ大聖堂、カーサマニラ博物館など美しい歴史的建造物が多く残っています。アジア最大級のショッピングモール、SMモール・オブ・アジアでのショッピングも楽しめますよ。
ただ、マニラの治安はシンガポールと比べると不安定なので、立ち入るエリアや出歩く時間帯には注意が必要です。
◎シンガポールから直行便で4時間弱。空港からの移動はホテルのシャトルバスかGrab、エアポートタクシーが安心。通常のタクシーはぼったくりなどトラブルも起きやすいので、フィリピンに慣れていない方にはおすすめしません。
セブ
最近では日本からの英語留学でも人気のセブ。マニラより治安は安定しており、マクタン島、バンタヤン島などの小さな島々に囲まれた世界有数のアイランドリゾートです。青い海でのダイビングやシュノーケリングなど、マリンアクティビティが楽しめます。
◎空港はセブ本島ではなくマクタン島にあり、シンガポールからは直行便で約3時間半。空港からはやはりホテルへの送迎サービスやGrab、エアポートタクシーがおすすめ。
ボホール
フィリピン中部の島、ボホール島はダイビングスポットとして人気です。また、お椀のような40〜50メートルの丘が1200以上も連なり、3〜5月の乾季になると植物が枯れて茶色になるためにチョコレートが並んでいるように見える「チョコレートヒルズ」も有名。自然が豊かで、世界最小のメガネザル「ターシャ」に会えるスポットもありますよ。
◎シンガポールからはマニラまたはセブ経由。マニラからは飛行機で約1時間半、セブからはフェリーで2時間弱。
【モルディブ】シンガポールから楽園へ!家族で過ごす憧れのひととき
新婚旅行の行き先として多くの人が憧れるモルディブ。日本からは直行便がなく乗り換えをして12時間以上かかりますが、シンガポールからなら4時間半ほどで行けます。シンガポールにいる間に旅行すると時間も航空券代もお得ですね。
モルディブといえば、約1200もの島々のうち約120の島で一つの島に一つのホテルという贅沢なリゾートが魅力。島の周りには「ハウスリーフ」というサンゴ礁があり、島ごとに異なった特徴の海を作り出しています。シュノーケリングで十分いろいろな魚に会える島もあれば、魚を見るために泳がなければいけない島もあります。マンタやジンベエザメに会えるダイビングスポットが近くにあるかなど、好みに応じて滞在する島を選びたいですね。
モルディブの有名な光景の一つ、水上ヴィラは安全上の理由から小さな子どもの宿泊は不可としているところもあるので、事前にチェックが必要です。大人がスパに行っている間に子供を預けられるキッズプログラムがあるホテルもありますよ。
◎シンガポールからモルディブの首都・マレまでシンガポール航空の直行便があり、約4時間半で行けます。滞在する島によって、船、水上飛行機、国内線+船など、マレからの移動方法が異なります。
【カンボジア】シンガポール発!歴史探訪と家族での特別な思い出づくり
自然豊かで神秘的な遺跡でも有名なカンボジア。シンガポールからなら片道2時間ほどで行けます。
世界遺産として名高いアンコールワットやアンコールトムの遺跡、世界遺産から近く、クメール雑貨やお土産などショッピングにおすすめのシェムリアップ、ビーチリゾートで有名なシアヌークビル、首都プノンペンの王宮や国立博物館など歴史と文化を感じられるスポットがたくさんあります。
カンボジア料理はココナッツミルクや魚醤を使いますが、タイ料理よりも刺激が少なくマイルドで食べやすいものが多くあります。甘酸っぱいまたは甘辛い味で野菜も豊富なので日本人の味覚に合うものがたくさんありますよ。
◎シンガポールから首都プノンペンまで直行便で約2時間。シアヌークビルへはプノンペン経由で約3時間半で行けます。
【香港・マカオ】シンガポールから行く!グルメとエンターテインメントを満喫
香港ディズニーランドにはアナと雪の女王のエリア「World of Frozen」があります。東京のディズニーシーにもフローズンキングダムがオープンしましたが、日本との違いを見つけてみるのも楽しそうですね。
ビクトリアピークからの夜景やネイザンロード、ハリウッドロードなどの夜市などエンタメとグルメが満喫できます。
香港からフェリーで行けるマカオには、聖ポール天主堂跡、ポルトガル風のセナド広場、ナーチャ廟などポルトガル統治時代の情緒ある古い街並みが残っています。シンガポールでも身近なエッグタルトはマカオの名物なので、行ったらぜひ食べてみたいところ。
◎シンガポールからは直行便で香港まで約4時間。香港からマカオまではフェリーで約1時間、バスで約40分です。香港-マカオ間を移動する場合は、出入国審査が必要です。
まとめ
シンガポール在住だからこそ楽しめる、気軽に行ける海外旅行先をご紹介しました。
近隣の国々には、家族でゆったり過ごせる魅力的なスポットがたくさんあります。旧正月や春休み、本帰国前の特別な思い出作りの旅行の行き先選びに、ぜひ参考にしてみてください。短いフライトや便利なアクセスで移動の負担が少ないため、小さなお子さんと一緒でも安心です。駐在生活の締めくくりや季節の休暇を活用して、家族みんなで最高の旅のひとときを楽しみたいですね。
この記事を書いた人 | マンゴスティン編集部・山口
シンガポールに8年居住後、マンゴスティン倶楽部で編集を担当。国際結婚やローカルな生活の経験を活かし、翻訳やライティングも行っています。現地で生活した視点から、シンガポールのニュースを読み解いていきたいと思います。