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子育て主夫のシンガポール滞在記

はじめまして。この度マンゴスティンクラブのオフィシャルブロガーになりました福島裕樹と申します。

アイキャッチ(ひろき)

妻の海外赴任に伴い、会社員を辞めて2歳と3歳の2人の息子と共に2020年の12月に渡星してまいりました。

妻は9月に先立って単身渡星していましたので、僕は2人の息子たちと日本に残り、コロナで日々変わる入国規制の状況をふまえながら渡航ができるタイミングを、まるで長縄飛びのようにうかがいつつ、約3ヶ月間ワンオペ育児に励んでいました。

現在(12月30日時点)シンガポール入国時には、政府指定の施設における14日間のステイホーム(SHN)が義務つけられています。ちなみに政府指定の施設は、当日その場に行くまでは明かされないシステムです。

このSHNがある限り、既にシンガポールで生活している妻が、僕達の渡星を手助けするために一次帰国して再び一緒に渡星するとなると、彼女も再びSHNが必要になってしまうため、その選択肢はありませんでした。

ということで、僕のシンガポール入国は、これが人生初の飛行機となる息子との7時間フライトと、まだ見ぬどこかのホテルでの14日間のSHNを、わずか2歳と3歳の息子と僕の3人で乗り切ること、これがビックイベントとなりました。

日本で送った3ヶ月間のワンオペによる「父親力」強化は、まさにこのイベントのためのトレーニングだったと言っても過言ではありませんでした。

 

「全集中、父親の呼吸」で挑む渡航当日

飛行機

僕達の便は、12月から週3回に限定して就航を再開した中部国際空港(セントレア)発のシンガポール航空。

何か少しでも気に入らないことがあると暴れ出すような年頃の子ども達にとって、少しでも気分を害する要素は避けたいものだったため、この便が深夜便ではなく、午前10:30頃出発の真昼間の便であったことは幸いでした。

離着陸時には窓の外の景色が楽しめるため、人生初の飛行機となる息子達にとって絶好の条件。僕にとってもお昼寝の時間帯を含む生活リズムが「通常運転」のまま移動できるということは、オペレーション的に考えても深夜より断然好条件でした。

そして出発当日の天候は、快晴。
僕はこの大一番の当日にあたり、大ヒット映画「鬼滅の刃」さながら「全集中、父親の呼吸」で挑みました。ただ…その呼吸は、チェックインカウンターでスタッフの方から聞いた言葉で大きく乱れることになります。

 

まさかの飛行機が貸切に!?

機内

見送りに来てくれていた妻のご両親と、それから親戚族達に見守られながらコロナ禍で人が少なく閑散とした国際空港のチェックインカウンターに到着し、事前準備していた必要書類の提出と、チェックインを済ませました。

ここで衝撃の事実が告げられたのです。

「本日はお客様1組のみです。」

「え!?」

なんとなんと、この便の乗客は僕たち1組だけだったのです!!

ということで、わざわざパーテーションをずらしてチェックインカウンターを背景に記念写真を撮影してくれたり、空港のスタッフの方々が僕が買い物をする間子どもと会話してくれていたり、飛行機の搭乗口までの道中には子どもたち一人ずつにスタッフの方が付き添って頂けたりと、終始手厚くケアしてしてくださって、まさにVIPのような待遇でした。

搭乗後の機内でも、CAさんが頻繁に子どもの相手をしてくれたり、シートも使い放題で遊び放題。
極み付けは子どもの昼寝のために機内の灯りを消してくれたりと、本当に7時間乗っていたのかと思うほどに、快適な空の旅になりました。

子ども達にとって人生初の飛行機は「貸し切りフライト」となり、この先も一生無いであろう貴重な体験をさせていただきました。そして…登場直前までキメていた僕の「全集中の呼吸」も、気づけば搭乗前に完全に解除されていました。

 

14日間のホテル隔離を息子と挑戦

シンガポールのチャンギ空港に到着し、荷物のピックアップを終えて空港を出るとその足で、14日間過ごすためのホテルに向かうためのバスに乗り込みました。

バスに同乗している方は全8組程度で、これらの方は宿泊するホテルが一緒になります。
中には我が子よりもう少し年齢の高い2人のお子さんもいて、一緒にいるお母さんがこれまでの移動で疲れている様子でした。

到着したのはセントーサ島にあるホテル。
ここの一室で僕達は14日間を過ごします。僕達に充てられたの部屋の大きさは、親子3人で過ごすには十分ではないものの決して狭くはない広さでした。幸運だったのが、窓の外の景色に青々とした木々が広がって気持ちが良く、窓も開閉が可能だったことでした。空気も、そして気分も入れ替えることができるというのはありがたかったです。

食事は1日3食ケータリング。
子どもはこれにほとんど手を付けなかったので、妻が仕事の合間を縫って頻繁に物資を届けてくれたことによりなんとかしのぐことができました。

 

持参したおもちゃに加え、室内遊具でホテルをプレイジム化!

室内ジム

遊びの面では、持ってきた大容量トランクケースのうちの半分を埋め尽くした電車のオモチャ「プラレール」がフル活用されました。今回の手荷物は14日間を過ごす上での「日常生活を送る上で必要となるもの」に自ずと絞られていくわけですが、この「プラレール」は息子たちにとっての「日常」でした。生活用品の取捨選択は、これに大きく場所を占領されてからのスタートだったので苦労しました。

ところが「プラレール」は床に座って遊ぶオモチャのため、子ども達が体力を使う遊びにはなりません。

ここで、大活躍するアイテムを、SHN数日経過後に妻が物資の一つとしてホテルに届けてくれました。
それが、コンパクトな室内用「滑り台」と「トランポリン」です。

これをソファーの近くに設置して屋内プレイジムさながらの設備が出来上がりました。これができてからというもの、子ども達が大興奮で汗をかきながら飛び跳ねて体力を使った遊びができるようになったため、午後には日本にいた時と同じく昼寝をしてくれる日も出てきました。

 

時間にメリハリを作り、気分を変えてみる!

外出が許されないSHNでは、室内で一日中過ごすため、1日3回の食事時くらいしか時間の区切りがなく、惰性で過ごすることが多くなり生活リズムが乱れがちになります。

ここで僕が取り入れたのが、LINEビデオで繋いだ「公文式」のお勉強タイムと、同じくLINEで繋いだ「リトミック※」という音楽を楽しむタイムです。(※教育と情操教育をかけ合わせた、子どもの基礎能力の発達を促すピアノの時間)。それぞれ先生をやっている祖母に繋ぎ、毎日決められた時間にやるようにしました。それを始めてからは、子ども達も「それまでの時間は何をするか?」「それ以降はどうするか?」を考えるようになり、遊びにメリハリが生まれました。僕自身もそれによって気分も切り替えることができストレスが減った気がします。

 

11日目のPCR検査は、気分転換に良い機会!

隔離生活の11日目にはPCR検査を受ける必要があり、その結果で無事陰性となると、14日目に隔離生活から開放。晴れて自由の身となります。

PCR検査は通常はホテルで実施されるようなのですが、僕には2、3歳の子どもが一緒だったため、
ホテルから離れた病院に子どもを連れて一緒に車で向かい、そこで検査を受けるという特別措置をとっていただきました。これまでホテルの窓から毎日同じ景色を眺めることしかできなかった子ども達にとって、片道30分の移動は気分転換に最適でした。開け放たれた車窓から入ってくる風を感じながら、流れる景色を眺め、そこから見える異国の車や建物、看板など、目に入るもの全てが新鮮に映ったと思います。はしゃいでいました。

ちなみに、2歳、3歳は検査免除されます。

全体を通して、精神的に辛かった時期は5-9日目あたりだったような気がします。足元の床に満遍なく広がるプラレールやジグソーパズルで、何処を歩いても何かが足に刺さったりくっついたりして、そういう些細なことにも苛立ちを感じて仕方ない毎日でした。
しかし10日目を過ぎると、11日目にはPCR検査というある種のイベントもあり、残り日数もわずかということもあって比較的穏やかに過ごすことができていたと感じます。

 

家族の再会とシンガポール生活のスタート!

ホテル

そしてシンガポールへ入国してから14日目のSHN最終日。
2人の息子はホテルのエントランスの外で待っていた妻を見つけるやいなや「お母さん!」と叫び、
チェックアウトの作業をする僕をおいて、一目散に走って妻に抱きつき再会を喜びあいながら、
僕達のシンガポール生活が晴れてスタートしました。

 

離れて暮らした3ヶ月は息子達もそうですが、1人で先にシンガポールで暮らしていた妻もよく耐え、それぞれがしっかり成長する貴重な時間でした。

また、それぞれの存在を想い過ごす日々の中で、絆もいっそう強くなったと思います。
再会は、嬉しいという感情だけではなく、なんだか誇らしい気持ちでした。

 

そんな若干2、3歳の息子達は、2021年の1月からプリスクールに通う予定です。
さまざまな国の友達とどんな風に遊ぶのか、さまざまな文化をどのように吸収していくのか、英語・中国語をどのように学習していくのか、とても楽しみです。

僕自身も、ビギナーレベルである英語力の強化のために1月から語学学校に通い、しっかりとシンガポールを味わい尽くせる土台を作りたいと思っています。

 

このブログでは、パパならではの目線で、子どもの様子や気付いたことを切り取ってお伝えしていければと思っております。

また、私たちは日本で共働きで子育てをしてきましたが、共働き率が高く女性の社会進出にも積極的なこのシンガポールという国ならではの考え方や文化、生活のしかたなどにも触れられればと思っております。

 

ご挨拶が長くなりましたが、これからどうぞよろしくお願いします。

 

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