手づかみ食べの良いところ
ラッフルズジャパニーズクリニックによるコラム。来星間もない家族の悩みに答えます。
今月は、歯科です。
柚子さんがいちごちゃんと歯科乳幼児健診で来院。
柚子さん:もうすぐ1歳になるいちごちゃんが今だに手づかみ食べをやめないのですが、できればトレーニングをして、早くスプーンやフォーク、お箸を少しでも上手に使えて食べられるようにしてあげたいのですが。
伊藤先生:まず子どもは1歳くらいになると奥歯が生え始め、その頃から静かな食事ができなくなります。コップはひっくり返すは、手づかみで食べ物を掴んでは床にこぼす、口からは食べこぼす…ご家族は大変ですが、この時期は静かな食事はあきらめざるをえません。
柚子さん:そうなんです。それを見ていると大きくなった時に綺麗に食べてくれないような気がして、ついつい注意してしまいます。
堀部医師:そうですね、将来を思うと、という気持ちはすごくわかります。ただそれらの行動は実はメリットがいっぱいあります。まずこの時期に子供は自分で食べることを覚えはじめます。重要なのは、この時期に手づかみでたくさん口にほおばったり食べこぼしながら、飲み込める適度な量を自分で覚えていくことです。
柚子さん:それではある程度様子を見て上手になったら、その後スプーンやフォーク、お箸を練習していけば良いのですね。
堀部医師:ただ練習と言っても指が上手に使えるようになると、子供は自然にスプーンなどもうまく使えるようになってきます。つまみ食べ、手づかみ食べが自然に道具を手で使う練習になっています。
ここで意外と重要なのがテーブルと座卓の位置です。肘がつくくらいの高さの椅子を用意してあげましょう。足はぶらぶらしないようにしてあげるのも重要です。姿勢によっても食べる能力や手先をうまく使えるようになるかは変わってきます。
上手に食べられるようになっていく過程をゆっくり楽しみながら見てあげるくらいがちょうど良いと思います。
日本大学松戸歯学部卒業
日本大学松戸歯学部小児歯科講座所属
2011年10月より現職
日本顎咬合学会会員・日本歯内療法学会会員
患者様の治療や病気に対する不安を取り除くために、コミュニケーションを大切にしております。お困りの部位に対する治療はもちろんのこと、お口全体の健 康を考え患者様お一人お一人にあわせた治療内容と適切なアドバイスを提供したいと考えております。治療内容についてはご理解が得られるまで、ご説明させて いただきますので疑問や不安な点があればどうぞお気軽に御相談ください。
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