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Green City シンガポールのめざす未来

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【LIFEコラム】Green City シンガポールの未来は?

皆さんは初めてシンガポールに来たとき、高層ビルの合間や都市部にも樹木が多く、島内があちこちに大小の公園があることに驚きませんでしたか?

公園だけでなく、屋上庭園、ホテルやコンドミニアムの敷地、カフェやレストランなどあちこちで緑を見ることができますね。

シンガポールには1960年代独立当初から、リー・クアンユー首相(当時)主導の政府の方針による「ガーデンシティー」の構想がありました。シンガポールを緑豊かで清潔な都市に変えようという方針のもと、都市開発においてもサステナビリティを重要視してきた結果、Green Cityと言われるまでになったのです。

土地が狭く資源が少ないこの国を、自然が多く清潔で済みやすい場所に変えようと続けてきた長年の努力こそが、緑多きこの風景を作り上げたのですね。

そして今、世界的な異常気象で災害が多く発生し資源が枯渇する中で、さらなる次の時代を生き抜くためのプラン2030年GreenPlanが控えています。

その一部をご紹介!

🌱【Key Programmes of the Green Plan】🌱とは?

🌿 より自然豊かな都市へ

自然公園を50%増の約200ヘクタール確保すると、すべての家庭が公園から徒歩10分圏内に住めるようになります。さらに100万本の木を植え、78,000トンのCO2を吸収し、人々がきれいな空気と涼しい日陰を楽しめる環境を目指します。自然が増えれば、生物がより住みやすい環境へ変わっていきますね。

🌿 エネルギー効率化へ

エネルギー源を最もクリーンな化石燃料である天然ガスにシフトする動きが他国にもありますが、シンガポールも同様。太陽光発電の導入量を4倍に、2030年までに太陽光発電の導入量を現在の5倍にする予定で、太陽光発電に関する設備の設置がさらに進むでしょう。電気自動車(EV)もたまに路上で見かけますが、さらに本格的に導入する想定で、2030年までに国内の温室効果ガス排出量を少なくとも300万トン削減を目指します。

🌿 グリーン経済(持続可能な開発・発展を実現する経済)

グリーン経済には多くの企業の協力も欠かせません。企業、特に中小企業に対して開発支援のためのプログラムを導入したり、企業の温室効果ガス排出量削減を支援するプロジェクトを支援しています。

今後は、さらに世界に向けた新しい持続可能なソリューションを開発するために、シンガポールで研究開発活動を行う企業を誘致し、国産イノベーションを奨励していくそう。

🌿 国が存続するためのレジリエンス

将来に向けた国土強靭化(レジリエンス)は国の存続のための大きな課題。

たとえば温暖化を例にとると、シンガポールはもともと高温多湿の国なので、これ以上の暑さを回避すべく緑を増やし、建物のファサードに涼しい塗料を試験的に使用したりして、都市部が暑くならないよう工夫しています。

フードロスも課題。

シンガポールは美食の国といわれますが、食糧の多くを輸入に頼っており、またしばしば食べ残しの多さが話題になります。資源が少ないシンガポールでも地元で調達できる食べ物を食べようという動きがあり、ものを大切にするという考え方、フードロスを原料にして新しい商品を作ろうという動きもあります(アジアのフードテック企業が新ビジネス展開(NHKの記事)でもシンガポールが紹介されています)。

30 by 30 では2030年までに、シンガポール国内で必要とされる栄養源の30%を国内で持続的に生産できるよう、農業食品産業の能力を高めることを目標としています。

🌿 サステナブルな生活を

例えば、シンガポールの海岸部などを中心にある貯水池は、PUBによると17個あり、日々の生活を支えています。資源の少ないシンガポールではかねてからの「NEWater」政策によって、処理済みの使用された水を再生水として利用するシステムを使っており、現在は5つのNEWater用プラントが稼働中です。

また、2030年までに公共交通機関の利用率を64%から75%に引き上げたり、徒歩や自転車の利用を促進するため、サイクリング用のルートを460kmから1,320kmに拡大する予定だとか。

そしてこのような考え方を根付かせるには、小さいころからの教育も大切。学校では生徒に向けた授業プログラム(エコ・スチュワードシップ・プログラム)で、実際に子供が自分の目で見たり体験したりして、サステナビリティや気候変動について自分ごととしてとらえ、将来、行動できる大人になってほしいというねらいがあります。

シンガポールは人材育成のため教育をとても重視しているので、納得ですね。

いかがでしたか?

2030年、皆さんはどこで何をしているのかな?というくらい先かもしれませんが、資源の少なく小さい国が独立当初からめざす、持続可能な未来への取り組みから目が離せませんね。

マンゴ編集部

誌面制作でのこぼれ話や、誌面未公開情報、編集部が独自に入手したお得情報などを更新します!皆さんのシンガポール生活の心強い味方であり、毎日のささやかな楽しみになることを願って。Thank you lah~!!

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