突発性発疹(突発)のおはなし
ラッフルズジャパニーズクリニックによるコラム。来星間もない家族の悩みに答えます。
今月は、小児科です。
日中は元気であったイチゴちゃんが、夜になって急に発熱しました。高熱が続くため、翌朝ラッフルズジャパニーズクリニックの小児科を受診しました。
柚子さん:いきなり38.5度に上がって、深夜には39度を超えました。こんなに高い熱を出したのは初めてで心配になります。風邪かと思ったのですが、咳や鼻水は見られていません。
長澤医師:診察すると扁桃も腫れておらず熱源がはっきりしませんが、年齢的には突発性発疹も考えられます。これまで突発と診断されたことはありますか?
柚子さん:風邪をひいて熱を出したことは何度かありますが、突発はやっていません。
長澤医師:突発は、1歳前後の子どもが良くかかる感染症のひとつで、咳や鼻が目立たず39度を超えるような高熱が3日程続きます。熱のわりに意外と元気であることが多いです。急に解熱したと思ったら1日以内に胸やお腹に淡い発疹が広がることが特徴です。逆に言うと、発疹がでてはじめて突発と診断がつくことになります。
柚子さん:何か気をつけることはありますか?
長澤医師:高熱が続くときは、適宜お茶やスポーツドリンクなどで水分を補給して、尿の回数がいつも通りなら問題ありません。発疹も派手に見えることもありますが、数日で消失するので何か処置をする必要はありません。もし、熱が高いうちに発疹が出た場合は、川崎病など他の病気も考えられるので再受診をしてください。熱でつらいときのために解熱剤を出しておきますが、元気であれば使用する必要はありません。
予想通り、発熱は丸3日で解熱して入れ替わりに体に淡い発疹がでたため、突発性発疹と分かりました。
今月の担当医
東京医科歯科大学医学部卒業、東京医科歯科大学大学院修了、医学博士
国立精神・神経センター小児神経科、成育医療センター神経科、米国ミシガン小児病院リサーチフェローなどを経て、2017年5月より現職
日本小児科学会認定小児科専門医・日本小児神経学会認定小児神経専門医・日本小児神経学会評議員・日本てんかん学会会員
診察中に子どものちょっとした発達を感じる時、小児科を選んで本当によかったと思います。子育てはただでさえ不安と疑問がいっぱいですが、勝手の違う海外ではなおさらです。そのような気持ちに寄り添って、医療面だけでなく広く子育てのお手伝いができたらと考えています。子どもの成長をご一緒に見守り、慈しむことができるよう全力で努めます。
vol.52以前のコラムは、マンゴスティン俱楽部アーカイブを見てね!
アクセス:Main Clinic:
585 North Bridge Road #02-00 Raffles Hospital Singapore 188770
Orchard Branch:
1 Scotts Road #05-06/11 Shaw Centre Singapore 228208
公式サイト:https://rafflesj-clinic.com/
Email: j-clinic@rafflesmedical.com
電話:Main Clinic: 6311 1190
Orchard Branch: 6738 6550