シンガポールで子供の未来を考える|清水泰子の教育コラム #4

ケンブリッジカリキュラムの「CLSP(Cambridge Lower Secondary Programme)」は、11〜14歳を対象とした体系的な国際カリキュラムです。

この教育プログラムは Early Years から Advanced まで段階的に構成されており、CLSPはその中でも中学前期に位置づけられます。世界160か国以上で採用されているため、海外移動や進学があっても学びが継続しやすい点も大きな魅力です。

今回は、このCLSPの中でも特徴的な科目「グローバルパースペクティブス(Global Perspectives)」を中心に、どのように子どもの思考力や分析力が育まれるのか、実際の授業の様子も交えてご紹介します。

ケンブリッジカリキュラム|世界で選ばれる理由

ケンブリッジカリキュラムは、世界160ヶ国以上・10,000校以上で採用されています。国際的に認められた評価基準のもとで学べるため、海外移動や進学の際にも学びが継続しやすいというのが大きなメリット。

教科書・学習計画・評価が整理されており、学習内容と到達度が明確に示されている点が特徴で、日本の教育に慣れた私たちにもイメージしやすいカリキュラムと言えるでしょう。

✔️ 国際的に統一された評価

✔️ 世界中で認知されている学力資格

✔️ 各国の教育事情に合わせて柔軟にローカライズが可能

IBが「世界で生きる姿勢や探究心」に重きを置くのに対し、ケンブリッジカリキュラムは 「どこにいても評価される確かな学力」 を育てることに強みがあると感じます。

CLSPの授業を覗く|グローバルパースペクティブス〜思考力と分析力の育成

グローバルパースペクティブスという科目についてご紹介したいと思います。直訳すると世界的視点、わかりやすくいうと、社会の時事問題でしょうか。

学生時代を振り返ると、社会系の科目は暗記に励んでいた記憶があるのですが、この科目は暗記ではなく、社会問題を読み取り、自分の視点で分析し、意見としてまとめる力 が問わます。

先日、娘は試験だったのですが、テスト問題を見せてもらうと、教育やスポーツに関するテーマの記事を読み、

・ グラフから読み取れる傾向と背景

・ 政府や個人が担うべき役割

・ 自分がどう考えるか、その根拠は何か

といった、自分の言葉で解答する問題が多くありました。「正解を書く」のではなく「自分の考えを成立させる」、そのための知識、分析力、グローバルな視野が求められます。そして、最終的にそれをどう自分の意見として発表できるかを問われるところが、学習意欲に繋がっていくのでしょう。

CLSPから広がる専門性の追求

ケンブリッジカリキュラムで驚くのが、選択科目の豊富さ。CLSPでは10教科程度ですが、中学部後期のインターナショナルプログラムであるIGCSEでは、70以上の科目が選択可能です。この幅広い選択科目から、子どもの興味・関心・将来の方向性などに合わせて学習計画を組むことができる柔軟性があるのが特徴です。

学校は、これら科目の中から抜粋して提供しているので、実際にその学校で選べる科目数は70よりも少く、子どもたちの学校で約20科目。ケンブリッジカリキュラムのどの科目を提供しているかも、その学校の特徴が現れるところだと思います!

その後、高校に相当するAdvance(A-levels)になると、3〜4教科に絞り学習を深めていきます。CLSPで俯瞰的に物事を捉え、IGCSEで自分の興味のある分野に挑み、A-levelsで興味のある分野を掘り下げて学ぶ流れがわかると思います。

柔軟性から専門性への移行は、自分の興味が確立できた学生には素晴らしいですが、まだ将来的に何をしたいのか定まっていない学生には、迷いを感じるかもしれません。

まとめ|学校のカリキュラム構成が子どもの学びを形作る

IBとケンブリッジは、小中高のどこか一部に組み合わせることもできるため、学校ごとに教育のストーリーが異なります。

子どもたちの学校は、

小学部 IB | 中学部  ケンブリッジカリキュラム(CLSPとIGCSE) | 高校 IB

という構成で、

興味から学びを広げる ⇨ 体系的な学びで基盤を固める ⇨ より深い探究と社会との接続へ向かう

という流れが、私はとても気に入っています。

全学年ケンブリッジあるいはIBという学校もあれば、独自のカリキュラムと組み合わせている学校もあります。ぜひカリキュラムの特性を知り、その学校が目指す教育が、カリキュラムを通じてどう実現されているのか、という視点で、学校選びに活かしていただけたら嬉しいです。

※今回はシンガポールのインターナショナルスクールで一般的なCLSP、IGCSE、A-levelsについて記載しましたが、ケンブリッジプログラムは他にもプログラムがあります。詳しくはホームページをご確認ください。

この記事を書いた人
清水泰子(しみずやすこ)

シンガポール在住、3児の母。不登校の後、オーストラリア高校留学。大手日系・外資系企業を経て、現在はインターナショナル校勤務。

シンガポールからの国際教育紹介(清水泰子のInstagram)

シンガポールインター校情報交換「インターママ会」運営(Instagram)

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