編集部山口のシンガポールの旬なニュースナナメ読み Vol.02

シンガポールをもっと身近に!
旬のニュースからシンガポールが見えてくる!

今回は、シンガポールの高速道路で起きた事故のニュース。シンガポールには国産車がないので車はすべて輸入車、つまり外車。日本以上に、簡単に買えるものではない超高級品です。その車を簡単に壊してしまうシンガポール人の運転とは…

シンガポールのCTE(高速道路)で当て逃げ 現在も操作は継続中

シンガポールのCTE(Central Expressway・高速道路)で起きた交通事故についてのニュース。

あて逃げ事件: CTEで車が別の車に衝突し、衝突された車が道路を横滑り。事故を起こした運転手は現場から立ち去る

8月18日午前8時5分ごろ、CTE(Central Expressway)のSeletar Expressway(SLE)方面、ジャラン・バハギア出口を出たところで2台の車が絡むあて逃げ事故が発生し、41歳の男性が負傷した。

何が起きたか

Singapore roads accident.comのFacebookページには、事故の様子を捉えたドライブレコーダー映像がアップされていた。

この映像によると、黒っぽい色の車が右端の車線から左端の車線にウインカーを出さずに走っているのが分かる。その後、白い車が左端の車線から右端の車線に横滑りし、中央分離帯に衝突している。

後続のバイクと別の車は減速に間に合い、衝突を回避し、その後霊柩車も続けて通り過ぎた。

白い車の男性乗員は意識があり、病院に搬送

シンガポール警察(SPF)とシンガポール民間防衛隊(SCDF)は、マザーシップに対し、この事故について通報を受けたことを認めた。

SCDFは意識のある男性乗員をタントクセン病院に搬送した。
Shin min daily news(新明日报)は、黒っぽい車の運転手が現場から立ち去ったと報じた。
警察の捜査は継続中。
トップ画像はシンガポール道路事故Facebookより。

引用: https://mothership.sg/2024/08/hit-run-accident-cte-1-injured/

(翻訳・山口)

自動車同士の衝突事故のニュース。死者が出なくてよかったですね。実は、こういった衝突・接触事故はシンガポールでは珍しくありません。シンガポールで事故が多い理由は…

シンガポール人の運転はものすごく荒い | 事故は日常茶飯事

実は、交通事故のニュース自体はシンガポールでは珍しいものではありません。今回シンガポールを知る上で着目したいのは、その原因:シンガポール人の運転の荒さ。バスやタクシーに初めて乗ると、びっくりするかもしれません。

車線変更にウインカーを出さない人も多い

シンガポール人の運転は、日本人から見ると怖くなるほど乱暴な場合が多いです。スピードの出し方はもちろんですが、横断歩道でもスピードを落とさずに突っ込んでくる車や、車線変更にウインカーを出さずにいきなり割り込む車など、日本と同じ感覚で車に乗っていると冷や冷やする場面に遭遇します。

タクシーでお客さんが乗っていてもそれは同じで、私の息子はシンガポールのタクシーに乗ると高頻度で車酔いをしていました。バスもかなりスピードを出し、ブレーキも急なので揺れます。

シンガポールでは自国の自動車を作っていないので、車を持つことは日本よりもずっと大変なことです。車を持っている人の多くが高額なローンを抱えており、日本では比較的手が出しやすいと思われる車でも、シンガポールではその倍、三倍の価格になっています。
そんな大変な思いをして買った車を、もっと大事に乗ったら良いのになと思うのですが…

文化についての考察

シンガポールの道路は、一般の乗用車やバスだけでなく、海外からの出稼ぎ労働者の運転するトラックもたくさん利用します。そういった、価値観や持っている常識の違う人たちと道路を共有して運転していくと、譲り合いだけでは済まない場面もあるのかもしれません。

また、シンガポール人の多くを占める中華系、マレー系、タミル系の人は、日本人と比べて意思表示がはっきりしています。嫌なことはその場ではっきりと言葉にして自分の意見を主張する人が多いので、運転で他者との摩擦が起きそうな場面でも、自分の意思を通した結果、対車、対人の事故が起きやすくなっているのかも…と思いました。

シンガポール人ドライバーは優しい人がたくさん

こうやって見るとシンガポール人のドライバーはものすごく気が荒いのでは?と思えるかもしれませんが、シンガポールのタクシーの運転手さんは優しい人が多いです。

私が一人で、まだ乳児だった息子を連れて乗ったときは、ベビーカーの折り畳みやトランクへの積み込み、一番乗り降りのしやすい場所を選んで停車するなどを普通にしてくださる方にたくさん出会いました。雨の日にはベビーカーを出すまで傘をさしかけてくださった方もいます。
バスの運転手さんも車椅子の方の乗降に当たり前のように手を貸してあげている方を多く見てきました。

シンガポールでの運転、文化や価値観の違いを理解し交通マナーに注意しながら楽しみたいですね。

この記事を書いた人 | マンゴスティン編集部・山口

シンガポールに8年居住後、マンゴスティン倶楽部で編集を担当。国際結婚やローカルな生活の経験を活かし、翻訳やライティングも行っています。現地で生活した視点から、シンガポールのニュースを読み解いていきたいと思います。

 

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