編集部ブログ マンゴ編集部

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2021月6月14日(月)

人気蕎麦店の誕生秘話

昨年8月、コロナ禍であえぐF&B業界に突如現れ、新風を巻き起こしている「令和蕎麦」。
ホーカーでおいしくて健康にもいい「こだわりの十割蕎麦」を提供している話題のお店です。

立て続けに3店舗オープンし、今もなお快進撃を続けていますが、人気の秘密はどこにあるのでしょうか。
そもそも、なぜシンガポールで蕎麦のお店をオープンするに至ったのでしょうか。

オーナーの松平夫妻にお話をうかがいました。


 

なぜシンガポールで蕎麦屋をオープンしたのか

マンゴ編集部
お店の名前に「令和」が入っているのが印象的ですが、なぜこの店名にされたんですか?

松平(夫)
令和が発表された日に会社を登録したんですが、会社の名前として「REIWA」が取れたので、お店の名前も「令和蕎麦」にしました。以前から「いつか蕎麦屋を作る」って友人たちには宣言していたんですよ。

マンゴ編集部
蕎麦がもともとお好きだったんですか?

松平(夫)
いえ、蕎麦自体にそこまで興味があったわけではありません。「伝説の蕎麦」といわれる蕎麦屋さんで食べたそばつゆにインスパイアされて、日本にいるときから独自につゆの研究を続けていたんです。その後、改良を繰り返してラー油が入った現在のそばつゆを開発しました。市販の調味料は一切使っていません。全部自分たちで1から作っています。

マンゴ編集部
シンガポールで蕎麦屋。ローカルの人たちに受け入れられるかどうか不安はありませんでしたか?

松平(夫)
オープンする前から、友だちを呼んではラー油入りそばつゆの蕎麦を振る舞っていたんです。いつも飛ぶようになくなるので、9割方この味が好きなんだろうな、という確証はありました。ローカルの友だちにも評判が良かったので、これだったらいけるかなと。今もお客さんの8割はローカルの人なんです。

マンゴ編集部
ローカルのお客さんのほうが多いんですね。意外です! ここまでローカルの方に人気が出たのはなぜだと思いますか?

松平(夫)
人気ローカルメディアの「8daysに取り上げられたのがきっかけだと思います。幸い一度食べると好きになっていただけることが多いので、記事を見て来店した人がリピーターになってくれたのが大きいですね。

コロナによって変更したこと

マンゴ編集部
シンガポールにはいついらしたんですか? そのときはどんなお仕事をされていたんでしょうか。

松平(夫)
2012年の4月です。会計事務所に会計士として入り、3年ほどで独立。会計関連事業と並行して、小売、卸売業、資産運用など複数の事業を行ってきました。蕎麦屋をオープンするプランは2019年末にはほぼ固まっていたんです。2020年の上半期にブランディングなど最終的な調整を行って、下半期には一気に3店舗出す計画を立てていました。

マンゴ編集部
もともと3店舗オープンする予定だったんですね。ちょうど最終的なプランニングしているときにコロナの問題がぶつかってきたと思うのですが、それによって変更したことはありましたか?

松平(夫)
大きく変更しました。本来はCBDエリアに出店する予定だったんです。都心の狭い場所で、食べたらすぐ出るという回転率の高いスタイル。蕎麦屋はひとりで行って黙々と食べるものじゃないですか。でも、コロナのこともあって、ちょうど行きつけだったタイのホーカーが閉店するというので、その店を引き継ぐ形でオープンすることにしました。

マンゴ編集部
コロナによって、お店を出す場所とスタイルが変更になったと。

松平(夫)
そうです。コロナの影響で人々のマインドも変わったと思うんですよね。より体験型、その場所でしかできない体験を好むようになった。だからこそ、ここでしか食べられないものを提供しよう、ホーカースタイルの革命を起こそうと思って。この価格帯で戦うのって挑戦だと思うんですよね。始めたとしても、ほとんどの人がやめてしまう。ホーカーだとコストや維持費が安いというメリットもあるので、試験的にホーカースタイルでやってみようということで始めました。

 

令和蕎麦おすすめのおいしい食べ方

マンゴ編集部
蕎麦って通の食べ方のセオリーがあると思うのですが、令和蕎麦のおいしい食べ方ってあるんでしょうか?

松平(妻)
十割蕎麦で小麦粉を一切混ぜずに作っているので、すぐにぼそぼそになってしまうんです。鮮度が命、できれば10分以内に食べてほしいですね。5〜6人でいらして、最初の方が全員分そろうまで待っているとその間に食感が変わってしまいます。

マンゴ編集部
「手元に来たらすぐ食べる」が鉄則ですね!

松平(妻)
かきあげのつなぎにも、小麦粉ではなくそば粉を使っているので、時間が経つとどうしてもベタッとしてしまいます。サクッとした食感を楽しみたい人は、すぐに食べていただきたいです。

マンゴ編集部
そばつゆがあったかいんですね!

松平(妻)
そうなんです。そして、蕎麦が冷たい。

マンゴ編集部
つけ麺方式ですね。いわゆる日本の蕎麦とは違う……おいしいです!

松平(夫)
蕎麦にはこのだしのきいたつゆが合うんです。でも、だしとラー油を組み合わせるだけだと味がつまらないので、パイタンスープ(鶏ガラから作るスープ)を混ぜています。

松平(夫)
それから蕎麦にのっているチキンやポークは抗生物質やホルモン剤を使っていません。ごまだれ1つとってもごまから作っているし、全部ちゃんと食材そのものから作っています。

マンゴ編集部
健康志向にこだわっているのはなぜですか?

松平(妻)
長男がアトピーなのですが、外で食べられるものが少ないんですよね。だったら自分たちのお店は、子どもたちが食べられる基準にしようということで。

マンゴ編集部
子どもにも安心して食べさせることができるのはうれしいですね。お子さん連れの方がこちらで蕎麦をいただくときも、このラー油入りのそばつゆですか?

松平(夫)
そばつゆはノンスパイシーにできますよ。最終的にドライチリとチリパウダーを入れているので、入れる前のものがあるんです。

マンゴ編集部
ノンスパイシーで注文すればいいんですね。辛いのが苦手な人も、ノンスパイシーなら食べられそうです。

松平(夫)
うちのラー油はあまり辛くないので、辛いのが苦手な方でも比較的食べやすいと思いますよ。

松平(妻)
途中で温泉卵を入れて味変していただくとおいしいですよ。温泉卵はオプションです。

マンゴ編集部
味がまろやかになりますね! ちなみに、お店によってメニューに違いがあったりするんでしょうか?

松平(夫)
3店舗ありますが、それぞれ少しずつメニューが違います。Kelantanはマンゴーサラダ蕎麦、Bedokは日本人料理長の一品料理、Clementiはぶっかけ蕎麦。店舗ごとにコンセプトやお店の雰囲気も違うので、足を運んでいただくきっかけになるようメニューにも変化をつけました。

マンゴ編集部
なるほど、そういう意図があるんですね。どのメニューもいわゆる日本風の蕎麦とは一風違いますね。王道のざる蕎麦はメニューにないのでしょうか?

松平(夫)
すべての店舗でざる蕎麦も注文できますよ。ラー油入りそばつゆの蕎麦を食べてほしいので、本当は出したくなかったんですけど(笑)。リクエストに応えて加えることにしました。

マンゴ編集部
ローカルのスタッフの方もいらっしゃいますが、蕎麦作りを伝えるうえで難しいことはありますか?

松平(妻)
蕎麦はオーダーが入ってからゆで始めるのですが、ゆで時間はほんの数秒、お湯から上げて冷やす時間も数秒です。手早く、かつ確実に作業する必要があります。でも、注意していないとゆで時間や冷やす時間が長くなってしまったり、短くなってしまったり、ベストな状態から離れてしまうことがあるんです。わずかな差ではありますが、どこまでが許容範囲なのかを徹底するのが難しいですね。

マンゴ編集部
なるほど。日本人のスタッフとローカルのスタッフでは理解度が違ったりしますか?

松平(妻)
違いますね。「蕎麦はこうあってほしい」という認識、土台となる蕎麦文化があるかどうかで大きく違ってくると思います。

 

令和蕎麦のこれから

マンゴ編集部
今後、令和蕎麦をどう展開していくかといったビジョンはありますか?

松平(夫)
コロナが明けて国が開くと同時に、国外に出店しようと思っています。まずは東南アジアのベトナム、タイ、ミャンマー。蕎麦を畑で育てたいんです。そして、水車で石臼を回して蕎麦をひきたい。場所もほぼ決まっています。

マンゴ編集部
コロナ前からそこまで見据えていたということですね。

松平(夫)
そうですね。はじめから世界の蕎麦の席を取るのが目的で、それを成し得ないんだったらビジネスをやめるだけ。今はまだテスト段階です。

マンゴ編集部
今までいろいろな事業をされていますが、奥様に反対されたことはないんですか?

松平(夫)
最終的に決断を下すのは僕なんですけど、僕の意思がちゃんとしているかどうかを常に確認してくれます。

松平(妻)
悩んでいたらやめなって言います(笑)。

マンゴ編集部
お二人の力で事業が成功しているんですね。これからの展開にますます期待しています!

 

ご紹介したClementiのほか、Kelantan、Bedokとすでに3店舗ある令和蕎麦。
デリバリーもしているそうですが、できれば店舗で出来立てのおいしい蕎麦を食べていただきたいとのこと。

特に健康志向の方におすすめなので、気になる方はぜひ実際に足を運んでみてください!

 

現在はコロナ対策強化のため現地で食べることが難しいですが、緩和されたらぜひ!

令和蕎麦のデリバリーの注文方法はこちら

マンゴ編集部
誌面制作でのこぼれ話や、誌面未公開情報、編集部が独自に入手したお得情報などを更新します!皆さんのシンガポール生活の心強い味方であり、毎日のささやかな楽しみになることを願って。Thank you lah~!!
この記事を書いた人
【Brand Story】松平夫妻(令和蕎麦オーナー)
施設名
れいわそば
アクセス
308 Clementi Ave 4 Foodloft #01-335,(S)120308
営業時間
11:30-14:00 17:00-20:00
定休日
公式サイト
https://reiwasoba.mymenu.com.sg/
備考
【本店】
740 Bedok Reservoir Rd. #01-3177,(S)470740

【1号店】
28 Kelantan Rd. #01-121, (S) 200028