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2019月3月8日(金)

産婦人科医に聞いた!妊娠中の運動と健康維持の心得

さまざまな情報が飛び交う現代、妊娠中の過ごし方について何かと混乱しがちな妊婦さんも多いのではないでしょうか。初産となればなおのことですね。そこで今回は、妊娠中の運動に関する注意事項や健康維持の秘訣を、専門医にうかがいました。大切な赤ちゃんの成長とママの身体のために、本当に大切なこととは…?


おうかがいした先生:日本メディカルケア院長 鍋島寛志 先生

日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。東北大学および関連病院で15年間産婦人科医として勤務し、2012年来星。Raffles Hospitalで勤務後、2015年日本メディカルケアに着任。


心得1:お産は体力勝負!無理のない範囲で運動をしましょう。

スニーカー写真

妊娠中は体だけでなく精神的な変化もあり、運動をためらう人も多いようです。しかし、妊婦さんの運動は、第一に出産に向けての体力づくりという目的があります。また適度な運動は、妊娠中に多くみられる便秘や腰痛、むくみの緩和にも効果的です。そして、つわりの軽減や気分転換、リラックス効果にもつながるなど、たくさんのメリットがあります。

中でもストレッチや水中ウォーキング、マタニティヨガ、誰もが簡単に行うことのできる有酸素運動として、ウォーキングも妊婦さんに最適な運動です。ただし、安全に行うためには気を付けてほしい注意ポイントもあります。体に衝撃が加わるもの、バスケットボールなど競技性のあるものは避けてください。いずれにしても、医師と相談しながら自分のペースで無理なく、疲れをためないように運動することを心掛けましょう。


―妊娠中におススメの運動―

・ウォーキング…比較的弱い力で体内の脂肪を燃焼させて血行を促進。冷えや腰痛の緩和にも効果的。

・マタニティヨガ…妊婦さんが無理なくできるように考案されたプログラム。骨盤周辺の筋肉や股関節を軟らかくする効果がある。

・水中ウォーキング…だんだんと大きくなるお腹や脂肪の増加で動きにくくなる妊娠中でも、水の浮力で無理なく体を動かすことができる。また水中負荷により通常時よりも多くの運動量が期待できる。


―妊娠中に控えた方がいい運動―

・バスケットボールやバレーボールなど、転倒のリスクがある運動。

・ゴルフ、テニス、腹筋など、お腹をひねったり圧迫したりする運動。

・マラソン、登山など長時間に及ぶ運動。


心得2:体重の増加にあまり一喜一憂する必要はありません。

体重計画像

妊娠中はホルモンの働きなどで太りやすくなります。またお腹の赤ちゃんを守るために体内に皮下脂肪を蓄えたり、血液量も妊娠前に比べて3~4割増加したりします。このようなことから、妊娠初期と比べて臨月には少なくとも7~8㎏体重が増えます。日本では、一定以上の体重増加はあまりいいこととされていませんが、シンガポールの妊婦さんを見ているとダイエットなどはあまりせず「食べたいものを好きなだけ食べる」というように、比較的おおらかに考える傾向があるように感じます。

「何キロ以上は増やしてはいけない」など、数字にとらわれて一喜一憂し、ストレスを抱えてしまうようでは逆効果です。妊娠中の体重の変動には個人差があります。まずは情報にとらわれず、ご自身が無理なく納得できる体重管理を行ってほしいと思います。また、妊娠中は体重コントロールのためだけに運動やダイエットを試みるのは間違っています。おいしい食事を楽しみながら適度なストレッチやウォーキングで体力を維持し、できるだけリラックスして過ごしましょう。


心得3:海外での妊娠・出産に注意すべきこと。

赤ちゃん写真

海外での出産にはさまざまな不安や心配がつきものです。しかし日本もシンガポールも医療レベルは世界トップクラスです。特に当地の産科・小児科は規模が大きく、そこに携わっている医師や助産師さんの数も非常に多いため、効率面・安全面においてたくさんのメリットがあります。また日本人医師が常駐の病院もあり、日本語でコミュニケーションが取れることは妊婦さんにとっても大きな安心材料になるようです。ただ、海外での出産はコスト面での負担が大きくなることや産後の検診などが受けにくいというマイナス面も確かにあります。

妊娠中でも産後でも、何か悩みや不安があったらすぐに病院に連絡をすることをお勧めしています。産前産後の運動について、また日々の赤ちゃんのお世話についての疑問など、どんな小さなことでも構いません。我々病院の医師や助産師たちは、常に赤ちゃんとママの出産・育児をサポートしています。


【最後に】

シンガポールの産科・婦人科のレベルは世界トップクラス。医療技術や設備においても高い水準を保っていることが、今回の取材でわかりました。またシンガポールの妊婦さんはおおらかで、妊娠中も(こそ?)ケーキやアイスクリームなど高カロリーなものを食べる人が多いのだとか。どちらかと言えば私たち日本人は、体重や摂取カロリーに対して厳しく自制しがちな傾向があるように感じます。いずれにしてもわずか10ヵ月の妊娠期間、楽しみながら自分らしく過ごしたいものですね。

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