子育てスペシャル ベテランママ・パパ向け

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2019月2月8日(金)

アジアで子育て

マレーシア、クアラルンプールにご主人と2人のお子さんと共に暮らす小倉なおよさん。「ワクワク海外移住」

を主宰し、自らの子育て体験をはじめ、マレーシアの学校選びから最新インター校情報、ビジネスからライフスタイル情報など、マレーシアに関するさまざまなニュースをウェブやご自身のブログなどを通し日々発信されています。そんなパワフルママ、小倉さんにマレーシアの子育てや生活についてうかがいました。


Q マレーシアに移住したきっかけについて教えてください。


A 2011年の東日本大震災をきっかけに、当時私自身が妊婦であったことからも、まず東京から母の実家がある徳島へ移住しました。でも、そこでの生活の中で感じたのは、人口が減少すると地域や経済はどうなるか、という日本の近未来の問題。このまま、日本の中だけで子育てをすることに不安や疑問を感じました。悩んだ末、子どもの教育や自分自身の新しい可能性に挑戦するために、海外移住もひとつの選択ではないかと思いました。もともと海外で暮らしてみたいという願望があったので、実現するなら今がラストチャンス、という気持ちもありました。

マレーシアに決めたのは、外国人が住みやすい、英語が通じる、比較的安全、教育の選択肢がある、物価が安い、インターネット環境がよいなど、仕事面でも便利な場所だと思ったからです。


Q現地での生活環境について教えてください。


A クアラルンプール郊外に住んでいますが、ショッピングモールやスーパーマーケットもあり、生活には困りません。日本人学校が近いせいか、日本の食材も手に入りやすい環境です。最近は日系のパン屋さんもできました。

自宅は戸建で、24時間セキュリティのあるエリアで、共用プールやミニ公園もあり、安心して子どもを外で遊ばせられる環境です。


プールの画像


Q マレーシアでの子育てはいかがですか?


A マレーシア人はとても子どもに寛容で、子育てがしやすい国だと思います。子どもを連れてどこへ外出しても、日本のように肩身の狭い思いをすることがありません。ベビーシッターやメイドも簡単に見つけることができるというのも大きな魅力です。


Q 学校の種類が豊富だと聞きましたが。


A はい。日本人学校のほか、インターナショナルスクール、ホームスクール(日本でいうフリースクール)など、選択肢はさまざまです。特にインターナショナルスクールは、イギリス式を中心に、アメリカ式、オーストラリア式、シンガポール式、カナダ式、IB校など、たくさんある学校の中から、それぞれのご家庭の教育方針に合わせて選ぶことができます。

タブレットやPCを積極的に取り入れた最新の教育が受けられるので、日本よりマレーシアの方が随分進んでいると感じます。教科書の代わりにiPadを使う学校も増えています。

中でもホームスクールは、最近マレーシアで注目を浴びているカテゴリーのひとつ。インターナショナルスクールより学費が安く、少人数制でサポートが手厚く、ユニークな教育をしているというのが人気の理由です。


子どもの学校の写真


Qホームスクールとは、日本でいうフリースクールと同じですか?


A 不登校の子が行くところ? 自由すぎてカリキュラムがないの? とよく聞かれるのですが、実はわが子も最近できたホームスクールに通っています。体験してそのよさがとてもよくわかりました。我が家が選んだホームスクールは、教科ごとにその子の実力に合った学習をさせてくれます。生徒数も少なく、ほぼマンツーマンで指導してくれる教科もあります。しっかり理解するまで教えてくれるのはもちろんですが、要領のいい子は半年先の学習をさせてもらうこともあります。みんなマイペースで学習することができるのが最大のメリットです。そして何があっても子どもをめいっぱい褒めて学ばせてくれるところも気に入りました。

もちろん、マイナス面もあって、運動場がないとか先生のメールの返信が遅いとか…。でも、子どもは十人十色。いろいろな子どもたちがそれぞれ自分らしく学べるホームスクールに、大きな可能性を感じています。


Q 塾などは充実していますか?


A 日系の塾はもちろん、シンガポール式、中華式など、さまざまな塾があります。日本式の塾は、インターナショナルスクールに通っているために日本語が遅れがちな子どもや、日本に帰って受験する駐在家庭の子どもが多く通っている印象です。


Q小倉さんご自身の経験、子育てで困った!ここが良いなどエピソードを聞かせてください。


A 先生やクラスメイトがとても優しいこと。人と違うことをからかったりする子もいないので、わが家の子どもたちに限らず、周りを気にせず大らかな子に育つ傾向があります。

苦手を克服して平均値を上げるのではなく、得意なことを伸ばす教育も魅了に感じていることの一つです。子どもがコンプレックスを気にしたり、自分を卑下したりすることなく、「自分はこのままでいい」という自己肯定感の高い子になりますね。


困ったことは……思い出せないくらい少ないです。マレーシアは学校の休みが多いことくらいでしょうか。



Q 教育移住の「今」について教えてください。


A 以前、私自身もブログで紹介したことがありますが、2017年4月の調査によると、マレーシアのインター校は2010年の66校からわずか7年で2倍近い126校に増えました。

これは「2020年までに87校に増やす」という政府の目標を大きく上回り、インター校に通う生徒の数は直近の4年間で33.9%も増加しました。その数は東南アジアでは最も多い6万人を超えています。(ブログより抜粋)


日本人では、母子留学や家族移住組のほかに子どもの単身留学生が増えている状況があります。最少年齢は9歳から単身で留学可能です。実際に、私たちがサポートしている「ワクワク海外移住」では11歳から受け入れを行っています。日本をはじめアジアやヨーロッパなどからも、教育移住や留学のご相談が毎日入ってきます。

海外での生活が子どもたちにもたらすもの。それは語学の習得だけではありません。多民族国家マレーシアで多彩な文化に触れ、たくさんの人と関わり合いながら、苦難を乗り越え、どんなときも強くしなやかに生きていってほしいと願っています。未来を担う子どもたちはもちろん、私たち大人も同じ。だから、これからもわたしたちの通ってきた道が、少しでもお役に立てたらうれしいです。


【最後に】

マレーシアに暮らすご家族や、これからマレーシアに移住したいと考えている人たちを全力でサポートしている小倉さんの教育への温かなまなざしとしなやかな生き方が伝わってきました。海外に暮らすことは不安がいっぱい。でも、いつも笑顔で子育ての悩みや心配ごとをワクワクに変える…。そんな小倉さんのライフスタイルに私たちもたくさんのワクワクと元気をもらいました!これからも頑張ってください。


小倉なおよさん(プロフィール)

神奈川県生まれ。編集者、プロデューサー、ディレクター。2012年12月、家族でマレーシアに移住。主宰する「ワクワク海外移住」では、ブロガーのデイジーとして、マレーシアの生活、教育、子育て情報などを発信中。失敗談も多数。正直な目線のブログが、マレーシア内外の読者の支持を集めている。

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