子育てスペシャル ベテランママ・パパ向け

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2019月3月1日(金)

vol.2 タイの子育て&教育事情

vol.1 マレーシアの子育て&教育事情


vol.3 シンガポールの子育て&教育事情


マレーシアに続き、今回はタイにフォーカス。外務省の調査ではタイの在留邦人数は約7万2754人(2017年10月)、また世界で90校ほどある日本人学校のうちの2校がタイ(バンコク・シラチャ)にあり、その生徒数はバンコク校で約3千人と世界最大級です。通学バスはなんと160台というからスゴイ。少子化が問題の日本とは真逆なタイの子育て&教育事情を、バンコクに住む方々にうかがいました。


タイで子育て中!3人のママが本音で語る教育座談会


 



  • ⓵子どもの年齢 ⓶在タイ年数 ③子どもの学校 ④タイの子育てのお気に入りポイント


 


Mさん 将来は海外の大学も選択肢に


①16 歳 ⓶5年半 ③アメリカ系IBカリキュラムのインター校在学中 ④日本人が多く暮らすバンコクは親日家が多く安心して子育てができる。


Kさん 国際色豊かな教育環境で子育て中


①10歳 ⓶3年 ③国際系インター校在学中 ④英語と国語の授業があって日本人が多くない多国籍スクールでの教育が子どもにフィット。


Sさん タイならではの寛容な環境下でのびのびと


①娘5歳 息子8歳 ⓶2年 ③日本人学校在学中 ④スポーツが盛んでのびのびした環境の中、大好きな水泳やサッカーが年間を通して思い切りできる点。


豊富な選択肢が魅力のバンコク学校事情


Mさんイラスト


Mさん 娘が小学校5年生の時に日本からバンコクに来ました。その当時、日本人学校に空きがなくてアメリカ系のインター校に入学しました。


Kさん 我が家も急に赴任が決まり、学校選びにもあまり時間をかけることができず、知人の紹介でインター校に。当時7歳だった息子は英語が全くできませんでしたが、2年くらいで宿題のペースも上がって今ではタイ人をはじめ欧米人など様々な国籍の親友ができ、毎日楽しそうにしています。


Sさん うちは娘と息子を日本人小学校に通わせています。バンコクは学校の選択肢が多く、最初はどこに通わせたらいいかわからず悩みました。インター校ひとつとってもアメリカ系、ブリティッシュ、国際系、シンガポール系、フレンチ、インド系などがあるんです。当然カリキュラムも多義にわたり、何が子どもたちに合うのかがわからなくて。いつか帰任するということを考えて、まずは二人とも日本人学校に落ち着きました。


Kさん タイの中でも日本人が多いバンコクには、インター校の授業に「国語」がある学校が多くありますね。英語はもちろん日本人教師による日本語のカリキュラムを提供している学校は日本人に人気です。


Mさん そうですね。小学生のうちから海外に来ると2,3年で母語が怪しくなると言われているので国語の授業があると安心です。バンコクは日本人のための学習塾も多いので、日本語維持や日本の大学を考えている方にとっての教育環境は悪くないと感じます。


Sさん タイの日本人学校は中学部までなので、その後の進路選びに悩む人が多くいます。ただ、2012年に日本の文科省から認可を受けた「如水館バンコク高等部」が開校し、日本人教師による日本のカリキュラムに準じた学習ができるようになり、高校の段階でもさらに選択肢が広がりましたね。


Mさん 我が家も最初は如水館への進学を考えました。タイ語やタイの文化、そしてネイティブによる英語の授業もあると聞き、とてもお得な感じがして(笑)。日本の大学に進学を考えているご家庭では、中学を終えた段階でシンガポールの「早稲田渋谷シンガポール校」を受験するお友だちも何人かいました。バンコクからこちらに入学する生徒さんは多いそうですよ。


 


言葉の壁を越え、自由におおらかに子育てを楽しむ


kさんイラスト


Mさん 娘は高校でIBカリキュラムのインター校に転校しました。最初は英語力が足りなくて授業にもついていけない、宿題もこなせないという日がしばらく続き、1年間は塾で英語をみっちり学ばせました。


Kさん うちも最初は苦労していたみたい。でも、周りのお子さんたちの助けもあって、英語が話せなくてもスポーツやボランティア活動を通して友だちがたくさんできました。日本より人の目を気にせず好きなことにチャレンジできる環境も魅力だと思います。


Mさん 娘が通ったインター校は日本人の先生や日本語通訳のスタッフのいる学校でした。先生との個人面談はもちろん、重要なミーティングの内容を日本語で説明してくれて、語学に自信がない私にはとても助かりました。これもやはり日本人が多いからこそのサービスではないでしょうか。


Sさん 同感です。私も英語が苦手なのですが、以前タイ人のお友達のお母さんが「英語が下手でも誰も気にしないから大丈夫よ。私も日本語が話せないし」と勇気付けてくれたことが忘れられません。英語が母語でない国という点ではタイも日本と同じ。それ以来、言葉の壁が自然になくなった気がします。


 


タイならではの環境と文化の中で暮らすメリットを享受する


sさんイラスト


Mさん 数年前からシラチャ地区にも日本人が多く住むようになり、日本人学校もできました。街並みもまるで日本みたいになっているんですよ。バンコクだけでなく、こういった郊外は自然環境もよく、教育施設も整ってきているみたい。今後日本人が暮らすエリアも広がっていくのではないでしょうか。


Sさん そうですね。タイ全土でいえば、プーケットには世界的に有名な名門校、UWCがありますし、バンコクより物価が安いチェンマイにもたくさんの学校がありますね。


Kさん タイの暮らしは衣食住にかかる費用が比較的抑えられるうえ、人件費も安いのでメイドさんをお願いするのも抵抗がありません。


Sさん そうですね。住居費もシンガポールの半分くらい。ひと月10~15万円程度でプール付きの立派なコンドミニアムが借りられます。


Mさん 強いて言えば、バンコクの交通渋滞がネックです。


Sさん Kさん 確かにそうですね。


Sさん 年々ひどくなってきましたし。スクールバスで学校から自宅まで片道2時間、週末は3時間以上かかることも!


Kさん それに伴って、環境汚染も進んできました。幹線道路沿いではマスクをして歩くようにしています。


Mさん どこの国に暮らしても、長所と短所はあるものですね。タイはまだまだ貧富の差があって、都会のバンコクであっても小さな子どもが学校へは行かず、親の仕事を手伝っている姿をよく見かけます。それに比べると日本人の子どもたちはずいぶん恵まれた環境の中で育っていると感じますね。


Kさん Sさん まさにそうですね。


Sさん タイで過ごす中で、子どもたちもそれを学び、時には不便を味わい、様々なことを日々実感していると思います。日本とは違ったタイという環境と文化に身を置くことが、子どもの人生に何かしらのプラスになることを願います。


Mさん Kさん 同感です。


 


【最後に】


アジアの中でも活気あふれる国のひとつタイ。物価が比較的安く、人々は温厚で親日家が多いことから日本人の移住者も増えています。教育面では、世界最大級の日本人学校を有し、大手塾も多数進出しています。一方で、交通渋滞や貧富の差を問題視する声も。今回の座談会では、旅行で訪れただけでは気づかないタイの現状や教育事情を知ることができました。あなたはどう感じましたか?


 


 


 

ベテランママ・パパ向け
アジアで子育て―タイ編―